HP仲間 紳士録 @親不知 


 魚菜は最近付き合いが悪い。誘って必ず来るのは釣りだけで、あとのイベントは「遠い」とか「しんどい」とか言ってなかなか参加しようとしない。あの茫洋とした、穴の開いた浮き袋みたいなキャラクターは我々のOFF会には欠かせないのだが、去年(2003年)春の魔性の渓谷OFFを最後に、一年以上参加見合わせが続いていた。そのOFF会で一風が「ほんの5分か10分歩くだけだ」と言って我々を騙し、行きと帰りに併せて2時間以上歩かせたのも不参加の一因かもしれない。しかし私の見るところ、彼は ひとことで言ってマイペースな人間なのである。言いかえれば、あまり人との関わりを重要視しない。人に興味を持つ前に動物とか植物とかに気を奪われてしまう、言わば研究者肌の人間なのである。実際HPにあるように、たとえば芝生については相当研究していて、チョッと話を聞こうものならテフトンがどうたら、肥料がどうたらこうたら・・・と嬉々として説明してくれるが、話のレベルが素人の域を出ていて訳がわからない。興味を持ったことは一生懸命やり、興味の無い、もしくは失せたことには恬淡とするのは誰でも同じだが、魚菜の場合そこに人間関係をあまり絡ませないのである。たとえばイワガキは今年もう食ったので別段食いたいわけじゃないけど・・・やっぱり活二のハゲ頭が見たいなぁ・・・とか思うのが普通だろうが、魚菜の場合イワガキや笹寿司を自分が食いたくなければ、まずもって参加しないということだ。これほど行動目的が明快な人間はいない、とも言える。毎日やって飽きないのは釣りと庭の手入れとセックスだけらしい。

笹寿司を正しい食べ方でパクつく魚菜

 魚菜の今回の参加目的はハッキリしている。ひとつはこの写真の笹寿司。もうひとつは日本海のシーバス釣りである。泳げない、と言うより水に恐怖感を抱く魚菜にとって、泳ぐどころか潜ってイワガキをとろうなんて趣旨の親不知OFF会は一番参加を見合わせてもおかしくないOFF会なのである。この二つの明確な目的が無くて、来るわけが無い。美食に対する執着心と、どれだけ自分以外の他人を排斥できるか、という観点から見た変人度はHP仲間随一である。 そうそう、最近は私同様バイクにはまり始めている。人のことは言えないが、まったくもって遊び好きなヤツである。


 インクは・・・どうしようもないヤツである。 どうしようもないヤツだが、これまたどうしようもないほど愛嬌がある。去年のマイタケOFFで新潟に行った時、ブナの木の上の高いところに白いキノコが見えた。到底取れるような高さではなかったが、私がnomoやsonetaと「ありゃブナハリタケだな・・・」とか言ってると、「えっ、食べれるキノコなの?」とか叫ぶやいなや、道に落ちていた石ころを拾い、キノコに向かって投げつけるではないか!。その投げた石が落ちてきてnomoに当たりそうになった。石を投げてキノコを採った人の話は聞いたことが無いが、この後先を考えない単純明快さと愛嬌、これがインクそのものである。

 彼はそして愛妻家である。本当に愛妻家だし、それを隠しもせずに人に言うし、奥さんは奥さんで、「私たちって今でも新婚そのままよねー(春の魔性OFF会での発言)」と人前でノロける・・・。 言ってしまえば、夫婦そろってどうしようもないカップルなのである 。そのOFF会で魔性の渓谷を歩いている時、先に行ってしまったインクの代わりに、私が魚菜同様水の大嫌いな奥さんの手を取って危ない場所をサポートしてあげたのだが、途中で奥さんがインクに「あなたが先に言ってしまうからmacさんが手をとって助けてくれたのよ」と冗談半分で詰ると、顔色を変え、本気で慌てた様子で、それから奥さんと一緒に歩きはじめるではないか・・・。ま、確かに奥さんは美人だが、まったくもって馬鹿馬鹿しいほどの愛妻家ぶりである。

愛妻を見つめるインクの目・・・

  インクの音痴は愛妻家ぶりと同じ程度である。それはもうとんでもない音痴であることは去年の趣味千山のキノコOFF会で実証済みだ。そのうえ歌が好きときているから始末が悪い。活二のOFF会レポートでその歌声(?)が聞けるが、それはもうこの世のものとは思えないほどである。奥さんに言わせると、時折吹く口笛も、リズムに乗って叩く調子も・・・みんな恐ろしく外れているらしい。音楽だけではなく、みんなと話していても時折訳の分からない発言をすることが多い。これは助手とも似ているのだが、自分の頭だけで分かっていることをそのまま口に出してしまうのである。・・・と言うことは、今までの話を総合すると、インクの頭の中は少し壊れて きているのではないか・・・もしそれが昔からそうだよ !って言うんなら、生まれた時から壊れているのではないか・・・。壊れている証拠に、彼は『ひ』と『し』の区別が未だに出来ない。


 sonetaはその昔グレていた。頭を茶髪に染め、新宿だか渋谷だかで騒ぎまくっていたらしい。現代ならともかく、私と同年代で当時そんなことをしていたヤツは世間からのはみ出し者だと思うのだが、これがホームレスになることも無くちゃんと就職もして生計を立て、結婚もして子供も作り、一社会人として生活しているのだからエライものである。去年の趣味千山のOFF会で、酔っ払ったあげくインクの歌を聞かされたものだから、 突如sonetaの頭が壊れ、突然ギターを手にするやフラメンコ調のカッティングで狂ったようにかき鳴らし始めたのは、きっとグレていた当時の記憶のフラッシュバックであったかもしれない。優しげでひょうきんなsonetaの心の奥に、こんな過去が交錯しているのである。ところで下の写真を見て欲しい。今年の親不知OFFの写真である。

 いったい彼は何をしようとしているのか・・・。救命胴衣を着けて潜水しようとしているのである。ま、離れた岩場まで泳いでいくという前提でライフジャケットを着ているのだが、こんな格好を思いつくのは彼の特異な才能である。ただし、何度も言うが、sonetaは大真面目である。大真面目に笑事を連発してくれるのだ。知る人ぞ知るかつてのsonetaの アウトドア新兵器・・・「道に迷わないリール」などはその代表作だろう。え?それは何だって?今度本人に会ったら直接聞いて欲しい。私はあまりの馬鹿馬鹿しさに説明する気も起こらない。

 一方でsonetaは温泉好きである。釣りとかキノコとりだとか言っているが、本質は「その後の温泉」に浸かりたいがためのいい訳みたいなものである。冬の温泉ならともかく・・・真夏のクソ暑い時でも温泉に浸かりたいという、その年寄じみた根性が気に食わぬが、きっとsonetaは温泉に浸かり、妻や子供に見捨てられた自分を癒しているのだろう。 彼の場合は趣味と家族がハッキリ無干渉状態である。子供や妻が自分の趣味についてこない・・・というのではなく、とっくに見捨てられているのだ。だから温泉に入るのだ。・・・そう推理すると、温泉と聞くと相好を崩すsonetaの顔の皺 の裏に・・・一種の哀愁を感じる今日この頃である。



 活二の頭はいつごろから禿げはじめたのだろう・・・。そして最後の一本が抜け落ちるのは一体何時なのだろう・・・。私はいつもそれを心配している(ほっときやがれ!ばかやろー<活二>)。

 はっきり覚えていないが2001年2月ごろ、山アスパラ活二が当HPに遊びに来てリンクをしたのが私の最初のリンクだったような気がする。その後4月ごろに魚菜とsonetaとHP上の付き合いが始まり、6月に一風が加わって今の付き合いが始まったと記憶している。つまり活二は一番最初のHP仲間だ。一番最初の仲間だからこそ、私はいろいろ心配してやっているのである。頭髪のほかには奥さんに捨てられそうになっているのも心配事のひとつである。今回もおふくろさん手作りの笹寿司を食いながら、活二が嬉しそうにマイタケを打ち込んだ原木を手にして皆に自慢しているのを、活二と一番離れて私の横に座る奥さんの目が、実に冷ややかに眺めていたことを活二は気が付いているのだろうか・・・。山アスパラの話や、堆肥の話、キノコやら素潜り・・・活二の趣味の話になると「フン!」と鼻で笑っていたのを知っているのだろうか・・・。

まったく上手に頭を隠すもんだ・・・

 話は変わるが、活二はスキーのインストラクターだ。いや、インストラクターだった。腰を悪くして引退して、私が教えてくれと言っても教えてくれない、まったくの役立たずではあるが、スキーの先生だったという事実は尊敬に値する。何でも先生になるのは大変なのだということを私は知っているし私にとっては憬れの職業だ。その先生が・・・この歳ではしごを踏み外して骨折したり、奥さんに捨てられようとしているのはあまりにも惨めで可哀想だ。活二はこのままノンビリと山アスパラ畑を耕しながら一生を送るつもりなのだろうか・・・。ううむ、活二!!!、ここは一番、一念発起して腰を治し、再びスキーのインストラクターとして栄光の復帰をするんだ!!!。そしてやることのない冬はインストラクターのアルバイトをして金を稼げ!!!。そうすれば奥さんもお前を見捨ててしまうことは無いだろう。それにその稼いだ金で頭髪を植毛して若返ることだって出来るではないか!ははは・・・決まり!!。(ほっとけー ばかやろー!!)


 やまてつは困ったやつである。ほかのメンバーと比べてあまりにも癖が無い。まったくもってインクの爪の垢でも煎じて飲んで欲しいと思う。気は優しくて力持ち、朴訥で愛想も良いし、私やインクと違ってちゃんとキャンプの準備や手伝いもするし、律儀だし、酒癖は悪くないし、スキーは上手だし、山歩きも出来るし、寝るときもsonetaのようにはた迷惑なイビキはかかないし、去年から何度も会っているが、気になるところがひとつも無いのである。私としては『何か無いかなー』と考え抜いて、記憶を辿っても、良いところは見つかっても欠点らしきものが見つからないのである。・・・ううむ。何か無いかなぁ・・・。たとえば過去に下着泥棒で捕まったことがあるとか、そんなことがあると面白いんだけどなぁ・・・。無いよなぁ・・・わからんけど。

真ん中でピースサインがやまてつ

 ね、写真見ても「いいやつ」っぽいでしょ?。ひょっとして彼は我々アウトドアやくざ系グループに神が遣わした良識なのかもしれない。はみ出し野郎のインクがとんでもない間違いを犯さないように・・・怠け者の私がちゃんと炊事を手伝うように・・・女好きの一風が暴発しないように・・・無言で与えてくれたバランサーなのかもしれない。


 一風は間違いなく女好きである。食欲は性欲に通じる。一風の健啖家ぶりは仲間随一であることは周知の事実だ。まったく良く飲み良く食べる。これで得た精力で、子供のころは同級生の女子のスカートを捲ってあるき、成人してからは一体何人の女性を押し倒したのであろうか・・・。

 最初のOFF会は私と助手が一風を訪ね、笹川流れのイワガキ獲りで始まった。2001年7月の話である。あれからもう3年が経過した。それから何度と無くOFF会を重ね、soneta、魚菜、活二とメンバーを増やしながら今に至っている。去年の趣味千山OFF会以外はすべて、私と一風はOFF会に参加している。だから私にとって一風がいないOFF会は少し寂しいが、店をやっていて休みの少ない一風はなかなか遠くに行けないのである。しかしその少ない休みの一日を、彼は疾風のごとく過ごす。ワンコを乗せたパジェロを駆って、山野を駆け巡るそのモチベーションとテンションの高さは比類が無い。まるで彼の生き様がここに凝縮されているかのようである。毎週日曜日の爆発・・・この頑張りの源は一体どこから湧いてくるのであろうか。

 このエネルギーの発散量から推測するに、一風が奥方のほかに、3人ぐらいは囲っていると想像することは容易なことである。休みが無い、忙しいと言いつつもそこらあたりはしっかり時間を作っているのだろう。犬が好きだ、山歩きが好きだ、海が好きだ、自然が一番だと言いながら、実は女性が一番好きな一風・・・こんな一風が私は大好きだ。この推測を否定しようとする一風がチラリと目に浮かぶが、まあ、いいではないか、奥さんには内緒にしとくから。それに人間は所詮『好き』か『大好き』か『大大好き』なのである。私だって嫌いではない。ただ一風と魚菜が大大好きだと言っているに過ぎないのだ。けっしてけなして言っているのではないことを分かって欲しい。私は褒めているのである。


H16.09.29 趣味千山mac3


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